« 渡しそびれた写真 | トップページ | ハロウィンと日本のお化け »

2006年10月30日 (月)

一年間で

 快楽亭ブラックは一年間で365本の映画を観るノルマを己に課したらしい。

 蓮實重彦は、映画関係の授業をとった学生に、一年間で50本以上の映画をみなさいと言ったらしい(映画館でという条件付だったか)。

 一年間に50本の映画なら、一週間に一本である。私は90年代前半に池袋に住んでいたこともあって、それなりに映画を観ていた。それでも五十本には及ばなかったのではないか。

 演劇に関わっていたころは、一年間で三十本ほどの芝居を観ていた(劇場バイトで観たものは除く)。学生劇団同士のつきあいで観た、たいしたこともない小劇場芝居も多く含まれているので、そう質的にも金銭的も、すごい行為ではない。
 だが、映画に比べて、芝居を観るのは五割増しで疲れる。

 今でも映画・音楽雑誌に記事を書いている知り合いの演劇人Mさんは、一年間で五十本ほどの芝居を観ていた。Mさんのすごいところは、Mさんが観に行った劇団は、一二年の内にかならず人気が出たことである。これから来る、という嗅覚がすごかったのだ。
 いろんな分野で、この人が読んだ、観たなら、私も読もう、観ようという人がいる。Mさんは、芝居にかんして、私が第一に信用していた人である。

 一年間で何本とか何冊とかいう縛りは不健康なのではないかと最近思う。観たい時に、観たい映画をみて、読みたい時に読みたい本を読む、というのが、感性の錬磨、知識の吸収に向いている気がする。

|

« 渡しそびれた写真 | トップページ | ハロウィンと日本のお化け »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/103175/12485908

この記事へのトラックバック一覧です: 一年間で:

« 渡しそびれた写真 | トップページ | ハロウィンと日本のお化け »