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2006年6月14日 (水)

ジーコ采配の謎

 火曜日に妻が職場に行くと、サッカーの話題がもちきりで、なぜ小野を投入したのかといろいろ意見が出たらしいが、もっともである。

 守備的にやるのなら、スピードのある玉田か大黒を入れて、オーストラリアのDFに前線からプレッシャーをかけさせロングボールを蹴らせないようにするか、ボランチの選手(遠藤か中田浩二)を引き気味に入れて4-5-1っぽく守らせるのが、普通だろう。

 ジーコは試合後の会見で小野投入の理由を問われると「小野に関しては中村、中田英と中盤でトライアングルを作ることを期待して投入した」(引用元記事はスポナビによる)と答えている。結局、中盤の支配はあまり関係がなかった。端的な采配ミスである。

 だが、小野の交代はそもそも戦術的な交代とはいえない。アジアカップやワールドカップ予選を観てきて思うのだが、ジーコは戦術的な選手交代をまったくしない。私は「ジーコ監督の評価」(2005.07.20)で、ジーコは選手の才能を重視していて、体調が悪かろうが、怪我していようが、疲れようが、控えの選手よりもともとの才能が優れた選手を使い続けると見た。

 だから、アジアカップと同じようにやるなら、リードしている局面で小野と柳沢をかえることはなかったはずである。

 小野の投入は、小野という才能のある選手をワールドカップの舞台でプレーさせたかった、あるいは状況の如何に関わらず、ひかえでいちばん才能のある小野がもっとも事態を有利に進めさせると思ったからであろう。

 状況を見て、それに適した能力の選手の働きに賭けるよりも、サッカーが純粋に上手い選手を無条件に信頼したのだとしか思えない。

 理にかなった戦術的な交代でないのだから、常識のもとでは理解不能である。妻の職場で、素人でもわかるような采配をなぜジーコはできないのかと言われていたらしいが、発想の原点が違うのである。

 オーストラリア戦の敗北の後でも、私はジーコを支持している。それは、ジーコがその能力でなにかを成し遂げてくれるという期待のためではまったくなく、ジーコというかつての名選手(嗚呼、名監督ならず!)が代表監督をひきうけている以上、どんな結果にも甘んじる覚悟ができているからである。

 もっとも、そういった覚悟は今大会だけにさせてほしい。次の監督はワールドカップで結果を残した名将にして欲しい。オーストラリア戦の日本代表と同様にハイボールや3トップ戦術によくさらされるジェフの試合を思い出すと、少なくとも、オシムが監督をしていればなぁと、ため息が出る。

補記:「巻が残った」(2006.05.26)で、ジーコは巻のがんばりを認めたのだと思っていた。しかし、巻が残った一番の理由は、紅白戦要員ではなかったか(われながらいやな想像だが)。センターに立って、ビドゥカの役をする選手として呼ばれたのではないか。オシムも、背の高い選手のいるチームと対戦する前は、巻に仮想敵の役割を紅白戦でさせることもある。だが、練習は練習で、いくらやっても相手(バレーだった気がする)をつれてくるわけにはいかないと、オシムは述べていたと思う。宮本や中澤のがんばりは認めるものの、練習は練習だったということか。

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毎日楽しいなぞかけをつくっています。けっこう真面目な内容ですよ。「サッカー日本代表次期監督有力候補」とかけて・・・ [続きを読む]

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