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2006年2月22日 (水)

差別語 その一

 ある年、学会発表の予行演習を、出身の研究室で行う機会を得た。内輪での予行演習は十分な時間の元に忌憚なく意見がもらえて、学会発表そのものより研究の進展の面では、有意義なことが多い。そのとき、もらった意見に、私の発表資料(ある本に引用された歌舞伎の台詞だった)に「めくら」と「いざり」という言葉が含まれていることの是非を問うものがあった。

 そのときは、これでいいんだとつっぱねたものの、純情可憐な後輩の女性に言われたからではないが、資料の構成を変更して、「めくら」「いざり」が含まれる資料は本番では使用しなかった。

 その後、発表した内容は、ある雑誌への投稿原稿にまとめなおし、、私の先生に目を通してもらった。かの資料は、論文では復活させていたのだが、先生からは編集者の手をわずらわせるなよと言われたので、結局その資料は使わないよう書き直した。ある本における歌舞伎の台詞利用の面を説明する意図で、その資料を使うつもりだったが、具体例なしの解説ですませることにした。

 現在では、古典における差別語は、巻末に注意書きをつけることで、出版物にも収録されているが、こういった差別語の問題は今後も出てくると感じたので、いくつか本を集めて学習することにした。

今回集めた本は、四冊。既に手元にあった本が一冊。

堀田貢得『実例・差別表現 ―糾弾理由から後始末まで、情報発信者のためのケーススタディ』(大村書店、2003・6)。
週刊文春編『徹底追及 「言葉狩り」と差別』(文藝春秋、1994・9)。
高木正幸『差別用語の基礎知識〈’99〉―何が差別語・差別表現か?』(土曜美術社出版販売、1999・7)。
西尾秀和『差別表現の検証―マスメディアの現場から』(講談社、2001・2)。
(紹介は私の手に入った順)。

既に手元にあったのは、
森達也『放送禁止歌』(知恵の森文庫、2003・6。初出は解放出版社、2000・7)。

 図書館から借りてすませようと当初は思っていたのだが、利用できる二つの市の図書館にあった差別語の資料はやや古かったのと、そういった書物は手元にあった方がよいので、アマゾン(古本を含む)を使って購入した。集めた基準は、刊行年次の新しいものであること、つけられた「カスタマーレビュー」が興味を引くかどうかにおいた。

補足:この原稿を読み返して、四冊で学習とは、少ないと言えば少ないと思いました。しかし、だいたいこのぐらいで主な傾向を知ることができそうです。

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