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2005年12月14日 (水)

保守的なアニメファン

 アニメファンは保守的だと思う。
 機動戦士ガンダム劇場版のDVDについて、アマゾンで効果音が公開時と違うことに多く批判が寄せられていた。
 製作者がすでにある作品に手を加えることはよくあることで、代表的なのはスターウォーズだろう。エピソード6の終わり方が変更されたことについて、イウォークの歓喜の踊りからエンドロールにつながる元々の方が、音楽的に切れ目がなくてよいという意見があって、これなどは納得のいく批判である。
 しかし、効果音が違うというのはどうだろう。実際にDVD版を視聴していないので、ひょっとしたら腹に据えかねる変更なのかもしれないが、それよりアニメファンは最初に感動を得たときと全く同じ条件が与えられることを強く望むのだと感じた。
 映画版『ZガンダムⅡ -恋人たち-』の評価は、声優変更のためだけに散々である。
 何かを創造しようという仕事についている人間にとって、いやな依頼の最たるものは、「誰々さんと同じようなものを作ってくれ」「あなたが前に作った作品と同じものを作ってくれ」というものだろう。
 何か手を加えたい、前とは違うことをしたい、というのは創造的な仕事をする人間の本能である。
 もっとも、これが思ったような効果を上げず、かえって仕損ねてしまうことも少なからずある。ある勉強会で、近代文学では「改作は改悪」がほとんどだと、聞いたことがある。
 アニメファンは保守的であるし、リメイクやDVD化も手を加えない方が楽であるはずなのに、やぶ蛇なことをしてしまうアニメ制作者に、性(さが)というものを感じてしまう。

補記:念のために書いておきますが、アニメファンは保守的だから悪いとかそういった議論をしているのではありません。
 

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