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2005年8月20日 (土)

某女子大での写真

 私の演劇への関わり方は、基本的に裏方であって、役者として舞台に立った経験は二公演しかない。裏方をしつつ出番になるとちょっとだけ出るというだけで、いずれも端役である。だが、舞台に立てるということは裏方にとっては嬉しいことだ。東京サンシャシンボーイズの『ショウ・マスト・ゴー・オン』で、図らずも舞台を横切ることになった舞台スタッフが、戻ってきたあとに「ねぇねぇ俺の歩き方見た。工夫したんだけど」などと言っているが、その気持ちはよくわかる。
 私の数少ない役者経験の内のひとつが、某女子大学での学園祭である。題名も『フリークキング』といい、ユビュ王と三島由紀夫の『現代能楽集』「弱法師」がかけあわったような変なアングラ芝居だった。私は、フリークキングを崇める踊りをする乞食の一人として呼ばれたのだが、実際のところ舞台装置の製作が間に合わず、芝居に出るなら只で手伝ってくれるというもくろみだったようだ。それはうすうすわかっていたのだが、とうとう公演前日まで、タタキ(舞台装置の製作)しかさせてもらえず、演出のIさんはいそがしくてとても私の面倒を見るつもりがないようなので、「司会」(という役の)のYさんをつかまえて、乞食踊を教えてもらったのであった。乞食の衣裳は、Iさんの彼女でもあったOさんが別の芝居で使った南島の土人の衣裳を当日もってきてくれるという話だったのだが、ごめん忘れたの一言で済まされ、私ひとりだけが衣裳のない乞食としてトランクス一枚で舞台に立つことになった。公演は二日にわたってあったので、翌日は、上半身裸に剣道の袴をボロくつけてなんとか恰好をつけた。
 芝居の最後に、フリークキングを讃える踊りがあって、最後に「フリークキング」の掛声とともにみんなでキメポーズになるのだが、なんと初日に、カメラマンがきて、入試の広報に学園祭の写真を使いたいので、撮らせてくれというのである。そういうわけで、トランクス一枚の私が写真に収まったしまったわけだが、はたしてあの写真は入試広報に使われたかどうか。おそらくボツになった思うが、あれが使われていたらと夢想もする。

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