« 掃除の基本 | トップページ | ジーコ監督の評価 »

2005年7月18日 (月)

五輪サッカーの放送

 五輪のサッカー中継も日本では行われるが、シドニー大会あたりより、文藝春秋社のナンバー誌では、オリンピックのサッカーに熱を上げているのは日本ぐらいといった言説がそのつど散見する。
 私は人生の中で一番時間をかけたスポーツが剣道なので(このさい、剣道は武道でスポーツではないとかいう見方はおいておく)、テレビ中継が、全日本選手権のほかは、きまぐれで国体が映る程度のもので非常に稀であることは寂しい。もっとテレビで放送されていれば、それを見て剣道を始める機会が増えるだろう。野球はもとより、テレビ中継の多いサッカーは、非常に羨ましい。五輪のサッカーがテレビ中継されるからといって、それに水をさすのはおかしなものだと感じていた。
 が、歳月を経てようやく全体のからくりがわかってきた。
 ナンバー誌は、WOWOWやスカパー!などの衛星放送が広告を出しているのだが、WOWOWやスカパー!が売っているのは欧州選手権をはじめ、欧州各国のサッカーの試合である。要するに、五輪は程度が低いというのは、裏を返せば、WOWOWやスカパー!の売っている番組はレベルが高いので見ろということである。
 かつて総合的なスポーツ雑誌であったナンバー誌は、現在にいたって、ほぼ隔号ごとに欧州サッカーを伝える雑誌となってしまったが、それはスポンサーの意向だろう。ナンバー誌の読者のうち、私のように欧州サッカーばかりの紙面についていけなくなって定期的に読むのをやめてしまった人も少なくないだろうが、けっこうな数の人がこれから流行りは欧州サッカーと知らず知らずのうちに誘導されて、WOWOWに入ったりCSアンテナをつけたりしたのではないだろうか。WOWOWやスカパー!がどのくらい広告料を出しているか知らないが、宣伝効果はWOWOWやスカパー!の広告頁だけでなく、ナンバー誌そのものが欧州サッカーの宣伝誌とある時期からなっていたのである。
 欧州サッカーへの宣伝効果さえ保てるのなら、「電波ライター」であっても干されることはなく、どんなにサッカーの本質から遠くても、見る人のとっつきになるという点で、システム論は語られ続けられる。「電波ライター」は衛星からの電波を受信しているのである。また、欧州サッカーの視聴層は、暇かつお金に余裕がある独身男性の世代が中心となる。こういった世代が、サッカー番組をみて、新たにサッカーを始める可能性は低い。監督論やシステム論を戦わせるのが関の山である。欧州サッカーの太鼓持ちにとって、五輪のサッカー放映が今後の振興につながるかなど、どうでもいいのは当たり前の話なのである。ある読者層に目を付けて、それを全体的に誘導しようという試みとして、WOWOWやスカパー!といった衛星放送とナンバー誌の関係は興味深い

|

« 掃除の基本 | トップページ | ジーコ監督の評価 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/103175/5013500

この記事へのトラックバック一覧です: 五輪サッカーの放送:

« 掃除の基本 | トップページ | ジーコ監督の評価 »